「強運の持ち主 瀬尾まいこ」
”ちょっぴり秘密にしている部分を誰かに話すのは
楽しいことなのかもしれない”
そんな帯のコピーに惹かれて手に取った瀬尾まいこさん
の「強運の持ち主」。表紙のイラストも可愛いです
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あらすじは…OLの幸子は営業の仕事をしていたが上司と
折り合いが悪く退社。アルバイト情報誌で見つけた占い師の
仕事。面接に行くと即採用。占いの知識もなく、先輩占い師の
指導の元ルイーズと名乗り、ショッピングセンターの片隅で
占い師として働き始める。両親の離婚でどちらについていくか
迷う少年、彼の気を引く方法を知りたい女子高生、”おわり”が
見えてしまう大学生などちょっと変わったお客と接するうちに
幸子自身の未来も見えてくるのだった…
占い師が主人公なんてスピリチュアルな話?と思ったらこれが
ルイーズ自身が元々占いを信じていない。まるで私みたい。
以前私はお友達の誘いで二度ほど地元で開催されたスピコンなる
”占いと癒しの展示会”に行った事がある。入場料も払って、各
ブースの占いは別料金。とりあえず、無料の体験と500円ぐらい
のカラー診断やオーラ撮影なんかをしてもらった。
ただ、元々占いはTVの毎朝の星占いも聞いた時は「今日は何位」
と気にしてはいるものの1時間も経てばコロッと忘れてしまう。雑誌の
占い特集もほとんど買った事がない。
だって、同じ星座なら運勢が同じなの?
同じ生年月日だったら運命は同じなの?
一度大金(私にしては占いで3000円は大金)はたいて、友達が強く
勧めるタロット占い師に見てもらった事がある。恋愛運。何故か片想い
相手が年下と見抜かれてしまった。そして、その人はダメかもしれない
けどあなたは年下と縁がある、と言われて今に至る。
当たってたのです。それから数年後現実になるとはw(゚o゚)w
そんな経験しつつもやはり占いに何千円もかけたくない。でも、占いを
信じて頼って何千円が高くない人だっている。それは価値観の違い
だから占い好きな人は別に否定しない。
むしろ、占いによって自分の今抱えている悩みを吐き出せる場所を
提供されて占い師という一種のカウンセラーとのやり取りや受け答えで
今ある悩みが少しでも解消できるならステキな事だと思う。
占いの結果よりもその結果によって自分がどうしたらいいのかを占い師
と話す事によって自分で導き出せたら、それはメンタルクリニックに行く
ほどでもない人にとっては特効薬なのかもしれない。
「強運の持ち主」でも占いの結果は伝えるけれど、そこにルイーズなり
の解釈やアドバイスを付け加える。こっちの方が大事だったりする。
そして、ルイーズの彼が強運の持ち主でなくなってしまう星回りになった
時にルイーズの占い師としての選択、幸子としての選択、どちらに
するのか迷ってしまう。
占いって悩みや迷いに対しての明確な答えでなく、悪い結果が出た
としてもそれを回避するにはどうしたらいいのか、上手く事を進める
にはどうしたらいいのか、を教えてくれるのであって、決まった未来を
予言するものではないのだとつくづく感じました。
「強運の持ち主」は占い好きでも占い懐疑的な人でも楽しめる和みの
お話が詰まった小説でした。おすすめ~~
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